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【前編】ジョグジャカルタ3日間アートツアー|豪華列車と現代アートを楽しむ初日!

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インドネシアでの生活、どう楽しめばいいのかな…

インドネシアでの暮らしに期待と不安が入り混じっている方も多いことでしょう。もしかしたら慣れない文化や言葉の壁に直面し、どのように日々を楽しむか戸惑っている時期かもしれません。

しかし、インドネシアには魅力的な体験がたくさん待っています!

以前ジャカルタのウォーキングツアーを紹介したSenyuMuseumから、今回はジョグジャカルタでの特別な旅の案内をいただいたので参加してきました!

この記事では、筆者が実際に体験した現代アートと伝統文化を巡るジョグジャカルタ3日間の旅をお伝えします。

豪華列車での移動、現代アート展の鑑賞やボロブドゥール寺院での体験など、多彩なプログラムを通じて、ジャワ島の深い歴史と新しい魅力を同時に味わえる旅程を紹介します。

この記事を読めば、インドネシアでの駐在期間を楽しむきっかけが得られることでしょう。現地に暮らす今だからこそ体験できる、ガイドブックには載っていないディープな魅力を探しに行きましょう!

ジョグジャカルタとは? 文化と歴史が息づく魅惑の古都

ジョグジャカルタ(通称ジョグジャ)は、インドネシア・ジャワ島中部の特別州都です。日本の京都のように、伝統と現代が調和する独特の雰囲気を持つ都市として知られています。

ジョグジャカルタってどんな街?

  1. 歴史と文化
    8世紀から栄えた古都で、1945年から1949年のインドネシア独立戦争時には一時的に首都を務めました。
    ジャワ文化の中心地として、バティック(ろうけつ染め)、ジャワ舞踊、ワヤン(影絵芝居)、ガムラン(伝統音楽)などの伝統芸術が盛んです。また、インドネシア最古の大学ガジャマダ大学があり、学生の街としての顔も持っています。
  2. インドネシア有数の観光地
    • ボロブドゥール遺跡:世界最大級の仏教遺跡(世界遺産)
    • プランバナン寺院:壮大なヒンドゥー教寺院群(世界遺産)
    • スルタン宮殿:現役の王宮
    • マリオボロ通り:賑やかな商店街
  3. 日本との関係
    奈良市と姉妹都市提携を結び、文化交流が行われています。日本語学科を持つ大学もあります。

ジョグジャカルタは、インドネシアの歴史と文化を体験する旅行先として理想的。古代寺院から現代アートまで、幅広い文化体験ができる魅力的な街です。

近年では若手アーティストが集う現代アートの拠点としても注目を集めているよ!

2024年9月には、俳優の鈴木亮平がジョグジャカルタのボロブドゥール寺院を訪れて話題になりました!

SenyuMuseum(セニュミュージアム)とは?

今回の旅はSenyuMuseumプロデュースの特別プログラム。SenyuMuseumは、ジャカルタを拠点に活動するユニークな文化体験を提供するスタートアップ企業です。

日本在住経験もあるエドガー・ウィタクラマ・ホンゴさん主宰。「笑顔(senyum)」と「ミュージアム(museum)」を組み合わせた社名に、インドネシアの伝統文化をクリエイティブに発信したいという想いが込められています。

幅広い文化イベントの企画・運営を手がけており、「ポス・ブロック」や「アート・ジャカルタ・ガーデン」での特別イベント、ジャカルタ近郊のツアーなど多彩なプログラムを提供しています。(+62での特集記事はこちら

ジャカルタの歴史あるエリアの街歩きや、博物館のガイドツアーも定期的に開催されています。

ツアーでは日本語で解説を聞けるので、インドネシアに来たばかりでも気軽に楽しめるよ!

【SenyuMuseum】ジャカルタの街を知ろう!メンテン地区ウォーキングツアーに参加してみた

インスタグラムでは最新のイベント情報やインドネシアのアート情報を発信しており、インドネシア文化に興味のある方にとって、新しい体験の入り口となっています。

>> SenyuMuseum ArTravelのインスタグラムはこちら

ジョグジャカルタの旅:1日目の旅程

旅程

今回の旅のプログラムがこちら。

ジョグジャカルタ初日は快適な列車の旅から始まります。その後に待っているのは現代アートの世界。ガイドブックには載っていない、ひと味違うジョグジャカルタの姿を一緒に見ていきましょう!

旅の始まりは豪華列車!

豪華列車の旅は、乗車前から楽しみが用意されています。

朝のガンビル駅(Stasiun Gambir)は、すでに活気に満ちていました。

ガイドのエドガーさんからチケットを受け取り、改札を通過すると、そこからは少し落ち着いた雰囲気に。金曜日ということもあり混雑はありません。

ガンビル駅の改札口
ガンビル駅の改札口。ここでチケットを見せて中に入る。

特別車両の乗客は専用ラウンジを利用可能です。待ち時間を快適に過ごせますね。

特別列車乗客専用ラウンジ
受付の方たちが笑顔で撮影に応じてくれました

ソファでくつろぎながらコンセントも使えるので、スマホの充電も万全! インドネシアらしいスナックと飲み物も楽しめます。朝食を抜いてきた私は、つい食べすぎてしまいました……

特別列車乗客専用ラウンジの様子
ラウンジの中。軽食コーナーが奥にあります。

いよいよ乗車の時間。ホームに立つと、モナスもすぐ近くに見えます。

ガンビル駅ホームから見えるモナス
ムルデカ広場に建つ独立記念塔モナス
ガンビル駅ホーム
週末を前に、スーツケースを引く人々の姿も

今回の特別列車は、通常車両に特別車両が連結された形。乗車時には、笑顔の乗務員さんがお出迎えしてくれました。

特別列車の車両と笑顔の乗務員
他の車両とは異なる車両外装にも注目(ちょっと阪急電鉄っぽい)

車内は清潔感があり、木を基調とした内装で温かみのある雰囲気。

特別列車の内装

座り心地の良い座席で長旅でもリラックスできそうです。

特別列車の座席
各座席の肘掛けにはミニテーブルが格納されています
特別列車の座席フットレスト
フットレストまで完備!

初めて乗車する人は、インドネシアの電車のイメージが一新すること間違いなし!

座席に落ち着くと、素敵な制服の女性乗務員さんが飲み物とスナックを運んできてくれました。

乗務員さんたち
クバヤ風の制服が素敵
スパイスの効いた爽やかな甘さのドリンク(ジャムウ?)は格別な美味しさ
スナックの中身
乗車早々おやつタイム
コーヒー
その後もコーヒーや紅茶など充実したドリンクサービス

列車が動き出すと、窓の外の景色はジャカルタの町並みからあっという間にのどかな田園風景へと変わっていきます。

インドネシアの車窓の風景
お米をよく食べる国だけあって田んぼが多いです

発車の約2時間後には、お弁当も出てきました(提供時間もわざわざ乗務員さんが乗客ひとりひとりに聞いていくスタイル!)。インドネシアらしい味わいで、旅の気分を盛り上げてくれます。

電車で提供されたお弁当
やっぱり辛いおかずがメイン。白い包みの中身はナシ・プティ(白ご飯)

車内は清潔なトイレも完備されています。

車両内トイレの入口
左手のドアがトイレの入口

子連れでの旅行の場合トイレの清潔感・利用しやすさが重要なポイントですが、その点も難なくクリア! 広々しているので、親子で入ることになっても大丈夫そうです。

車両内のトイレ個室
個室内で手も洗える

車両内には喫茶スペースもあり、車窓を眺めながらお茶やスナックを楽しめます。

車両内の喫茶スペース
外の景色を眺めながら無料でドリンクを楽しめる
インドネシアの車窓からの景色
車窓からの景色

途中の停車駅では、作業員さんの仕事ぶりを眺めるのも興味深い体験でした。

停車駅で作業をする作業員
何の作業をしていたんだろう……

7時間の旅も快適さのおかげであっという間でした。ジョグジャカルタに到着する頃には夕暮れ時。

インドネシアの車窓からの景色
この日は夕焼けが綺麗でした

ジョグジャカルタ駅に到着。人でにぎわう構内を抜けて外に出ると、旅の高揚感が一気に押し寄せてきました!

ジョグジャカルタ駅構内
駅構内にはところどころ凝った意匠もあり
ジョグジャカルタ駅構内
写真奥が駅出口。横に軽食やキオスク的なお店も並んでいました。

ジョグジャカルタの現代アートシーンに浸る

Timoteus Anggawan Kusno展の作品
高い天井まで届くほどの大きな作品

列車旅の余韻が冷めやらぬうちに、ジョグジャカルタの現代アートシーンへ飛び込みました。まずは2つのギャラリーを訪れます。

ジョグジャカルタのギャラリー巡り

1つ目のギャラリーTirtodipuran Linkでは、Timoteus Anggawan Kusno展を鑑賞。

動物モチーフが多かった

写真には収めそこねましたが、動物モチーフの中でも特に虎が多かったです。

ジャワの人々にとって、虎は強さと神秘の象徴であり、恐怖と畏怖の対象なんだそう。作品の中でも力や威厳を表す重要なモチーフとなっていました。

ギャラリーTirtodipuran Link外観
ギャラリーの中庭スペースでくつろぐ人々も

続いてSrisasanti Galleryで、Pramuhendra展を楽しみました。

Srisasanti Galleryの内部と作品
チャコールのみで描かれた作品群の前に本物のチャコール(木炭)
Srisasanti Galleryの作品
水が天井から絶えず流れる

それぞれ独特の世界観を持つ作品群に、インドネシアアートの多様性を感じます。

アート・ジョグ 2024

そして最後に、この旅のハイライト「アート・ジョグ 2024」へ!

Jogja National Museum
外観
CHECK!

アート・ジョグ(Art Jog)は、毎年6月から9月にかけてジョグジャカルタで開催される現代アートの祭典です。2008年に始まり、インドネシア国内にとどまらず国際的なアート作品を幅広く紹介しています。

ジョグジャカルタ国立美術館(Jogja National Museum)が主会場。

約50組のアーティストや団体が参加。インスタレーション、絵画、彫刻など、多様な作品が展示されます。

今回は、旅程の都合で夜に訪れるスケジュールです。普段は昼間にしか美術展に行かない私にとって、それだけでもう新鮮な体験でした!

日が落ちた後の美術館は独特の雰囲気。外の暗さとは対照的に、館内は明るく作品を照らし出しています。

Jogja National Museum内部
最初の建物。それぞれの小部屋に作品がある。
Jogja National Museum内部
稲の生命力をテーマにした作品群の一部が順路にも。

インドネシアを代表する大規模アートフェアということもあり、来場者の数は決して少なくありません。それでも、夜の時間帯ならではの落ち着いた空気が漂っているように感じました。

アート・ジョグの作品

ジョグジャカルタは銀細工でも有名。銀を活かした作品もありました。

インドネシア人アーティストだけでなく、日本人アーティストの作品もあり、国際色豊かな展示となっています。

アート・ジョグの作品
バリ在住アーティスト髙屋佳乃子氏の作品
アート・ジョグの作品
日本人アーティスト河原温氏の作品
アート・ジョグの作品
ジョグジャカルタ在住北澤潤氏の作品。別館まるまる彼の作品群でした。

インドネシアの現代アートは、日本と比べて全体的に色彩が鮮やかに感じます。政治的・宗教的要素も強いのが特徴的。

私自身、現代アートに詳しくはありませんが、日本語ガイド付きで解説を聞きながら回れたおかげで理解を深めつつ楽しめました。

CHECK!

インドネシアのアートシーンについて知りたい方は、2024年9月に開催されたアートフェア アジア 福岡2024のYouTube動画をおすすめします。

こちらの動画では、世界的美術コレクターの宮津大輔氏とインドネシアを代表する現代アーティスト エコ・ヌグロホ氏の対談を見ることができます。

宮津氏によると、首都ジャカルタで開催されるアート・ジャカルタと比べ、アート・ジョグはより純粋なアートの祭典としての色合いが強いそう。

インドネシアの現代アートシーンについて深い洞察を得られる興味深い内容となっています。

この日の体験を通じて、アートを通じたインドネシアの「今」を感じる貴重な時間となりました。

ジョグジャカルタを訪れる機会があれば、ぜひアート・ジョグや現地のギャラリーを訪れてみてください! きっと新しい発見があるはずです。

インドネシア料理をモダンに楽しむディナー

アートで心を満たした後はお腹を満たす時間! 夜は地元のカフェレストランMasama Cafeでディナーを楽しみました。ジャワの伝統的な建物を模した、温かみある雰囲気です。

Masama Cafe外観
外観からジャワ風!
Masama Cafe店内

この日のメニューは、モダンにアレンジされたルンダン。

ルンダンはスパイシーな牛肉の煮込みカレーで、通常はご飯と一緒に食べるのが一般的。

ここではマッシュポテトとの組み合わせで驚きましたが、意外にも相性は抜群! 会話もそこそこに、気づけば全部平らげてしまいました。

地元の人々や旅行者が入れ替わり訪れる様子から、人気のほどが伺えます。伝統とモダンの融合を、料理と雰囲気の両方で味わえる場所でした。

緑に囲まれたホテルでリラックス

ホテルの中庭

充実した1日の締めくくりは、緑豊かなホテルGreenhost Boutique Hotel Prawirotamanでの宿泊です。

ホテルに入ると、名前どおり建物全体に広がる緑、緑、緑。ジャカルタでも観葉植物を置いているカフェやレストランは多いですが、ここまで緑いっぱいの建物にはなかなかお目にかかれません

ホテルの中庭
まるで植物園にいるかのよう

客室は清潔で、センスの良い内装が目を引きました。快適なベッドと静かな環境のおかげで、心地よい疲れと共にゆっくりと休めます。

ホテルの客室
ホテル客室内のバスルーム
ホテル客室内のクローゼット

このホテルは個人的にとても好みなので、ジョグジャカルタを再訪する機会があればまた利用したいです! アートと食事を楽しんだ後の、快適な休息の場所となりました。

ホテル内の雑貨屋さん
工芸品を手に取れるショップもあり

ジョグジャカルタでの初日は、鉄道、アート、食、そして快適な宿泊と、五感を刺激する良い経験となりました。1日の体験をゆっくり振り返りながら、翌日への期待を胸に眠りにつきました。

まとめ:ジョグジャカルタで見つける新たなインドネシア

車窓からの景色

今回の記事では、ジョグジャカルタでの3日間の旅の1日目をご紹介しました。

豪華列車での移動に始まり、現代アートの洗練された展示を堪能し、そしてモダンなアレンジの夕食で地元の味を楽しんだ後は、緑豊かなホテルでリラックス。

ジャカルタで日々生活するだけでは知り得ない、インドネシアの新たな魅力を発見するきっかけとなりました!

ジョグジャカルタは、歴史と現代が絶妙に融合する都市です。現地に住んでいる今だからこそ味わえる豊かな旅をぜひ体験してみてください。

2日目と3日目の旅程については、近日中に後編として公開予定です。ボロブドゥール寺院での特別体験など、さらに魅力的な内容となっていますので、ぜひお楽しみに!

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